没頭してしまいたい

 あれからまた色々なことがあり、非常に胃の痛い思いをしました・・生きていくというのは大変なことです。

 それはさておき、最近斎藤環の本を買いました。「戦闘美少女の精神分析」という本です。私はオタクではないですし、サブカルチャーに詳しいわけでもないのですが、彼の本は面白いので時々買っています。この本を買った決め手はヘンリーダーガーについて触れてあったからです。ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で
 ヘンリーダーガーを知ったのは確か3、4年前のこと。とある友人が図書館で教えてくれたのです。彼曰く、「かわいい」とその絵のことを言っていました。うん、確かに・・・可愛い・・・ですが純粋に可愛いとは思えず、ずっと気になっていました。惨忍なものも含まれているという理由だけではなく、そうではないページからも何だか尋常ではない、狂気のようなものを感じたのです。その物語が作られた背景を知って納得。作者は人付き合いというものがあまりなく、何十年もかけて何万というページ数の物語を書いていたのだそうです。タイトル通り、私にとっては(作品だけでなく、作者の世界が)あまりにも現実の世界からかけ離れたものであるので純粋に可愛いとは思えなかったのです。決して嫌いなのではなく、むしろ興味はあるんですが、例えばこの絵がプリントされたハンカチとかTシャツがあったとしてもきっと買いません。日常にその狂気を持ち込む勇気は私にはないのです。

 だけどそれだけの想像力(妄想力?)があるっていうのは羨ましいなぁ。