山田詠美再び   

 風味絶佳   蝶々の纏足・風葬の教室 (新潮文庫)

 雑誌に載っていたインタビューがとても良くて、新刊を買ってしまいました。高校の頃はよく読んでたっけなぁ。「風葬の教室」「ラビット病」が結構お気に入りです、


 最近、小説はどのようにして作られるのかということをよく考えます。もし自分が何かしらの話を書くとしたら、どうやって作るかなーと。表現力もいるし、これが書きたい!という強いものやこれを伝えたいというものもいるし。例えば主人公となる人物を設定したとして、起こる出来事に対しての彼(彼女)の気持ちを細かく書いていく・・・としたら、自分が体験したことのない出来事って書けないんじゃ?と思ったり。

 インタビューで山田詠美は「自分の年齢以上の人のことは書けない」と言っていました。小説=想像力を駆使するものみたいなイメージがあったのですが、やっぱりそれだけでは書けないんだなと納得しました。そして山田詠美の文章に対する誠実さに嬉しくなりました。作品を作るときには静かなところで、お腹をいっぱいにしすぎず、一日に書く枚数を決めて作るのだそうです。納得のいく作品を生み出すための自分なりの方法を持っているなんてかっこいい。単なる空想のストーリーではなく、言葉に魂が込められているんだと思いました。
 あと、「思っても言葉にできていない気持ちを書きたい。役にたつものを書きたい」とも言っていました。そういえば本を読んでいて、あ!そういうことかーって思うことあるなぁ。なぜ山田詠美の作品が面白いのかが分かったような気がします。

 前に買った本も読み返そうかなー。